デジタルマーケティングで中古車販売の集客力UP!

デジタルマーケティングで中古車販売の集客力UP!

国道沿いの中古車販売店舗

 中古車の販売業界は、従来の営業方法と新しいデジタルが交差する興味深いフィールドとなっています。特に中古車販売は、新車販売とは異なる要素が多分に存在し、その解決策の中にデジタルマーケティングが位置づけられる時代となっています。近年、技術の進化と消費者の行動の変化は、中古車業界でも無視できないものとなってきました。これからの中古車の営業方法と、デジタルマーケティングが果たす役割について、具体的な戦略とその効果についてご紹介します。 


中古車の営業方法 

 中古車販売は新車販売と比較して複雑な要素が絡むものです。マルチブランドで展開している事業者が多く、自社・店舗のブランディングを定めることが困難です。新車ディーラーであれば、自動車メーカーが開発段階で構築したブランドを継承するものですが、中古車販売はそのようにはできません。
また、流通構造も複雑になります。仕入については、中古車オークション・他ディーラー・買取り・下取りなどがあり、良い商品を確保するために幅広く仕入れネットワークを構築しておく必要があります。販売においても、店頭販売・中古車オークション・他ディーラー・輸出などがあり、長期在庫を持たないように出口をしっかり確保しておくことが求められます。

インターネットの中古車オークションプラットフォーム 

 近年はインターネットオークションを運営するプラットフォームが登場して、取引も活発です。一方で、中古車販売業としては、プラットフォーム上での取引では、プラットフォーマー手数料による収益率低下、顧客との関係性強化・ブランディングが難しいなどの悩みがあります。自社で商品・店舗の魅力を伝えることが、これからますます重要になります。

デジタルマーケティング活用が必須である理由 

 中古車販売業は、複雑であり、独自の流通ネットワークを構築・強化して磨き上げたノウハウが詰まった事業であり簡単に取って代わることはありません。しかし、ITを中心とした技術革新により社会・顧客は劇的に変化しており、中古車販売事業の営業環境にも当然影響があります。自動車や中古車販売事業は変わらずとも、社会・顧客はものすごいスピードで変化しています。

顧客の情報源の変化 

 ここまでスマホが普及する以前の情報源はマスメディアか対面コミュニケーションによるものであり、顧客は商品の情報入手するために中古車販売店舗のスタッフと話す必要がありました。
しかし、現在はスマホから仕様・デザイン・口コミなどのあらゆる情報を入手することができます。このとき、デジタルマーケティングを正しく活用することで、飛躍的に営業効率を高め、販売台数を増やすことが可能となります。

購買志向の変化 

 EVの登場や自動車保有に対する考え方、一般的な予算感の変化を知ることも、中古車の営業にとって極めて重要です。これらの変化を知るためには、データを活用することが必須です。デジタルマーケティングを活用して、顧客データベースを構築して、顧客属性から購買志向を読み解き、ターゲット顧客に対して適切なマーケティング施策を打つことが可能となります。

効果的な3つのデジタルマーケティング戦略とは 

 このように、顧客サービス向上、競合優位の獲得のためにもデジタルマーケティングは必須ツールとなっています。以下ではデジタルマーケティングの3つの戦略を紹介します。

ターゲット顧客とパーソナライズドコンテンツ 

 顧客の購買志向は多様化しており、マスメディアの広告のみでは顧客ニーズへの訴求が困難であり、効率的な取組もできません。デジタルマーケティングでは層別された顧客ターゲットに対して訴求することが可能です。さらに、顧客ターゲットにマッチしたコンテンツを選択して提供することで、顧客と質の高いコミュニケーションを取ることができます。デジタルマーケティングを活用して、製品に興味を持ってもらえる可能性が高い層に対して正しく訴求できれば、販売は急増するでしょう。

SNSとインフルエンサーマーケティング

 SNSはブランドの認知拡大にも活用できますが、既存顧客との関係維持やコミュニティづくりも活用できます。TwitterやInstagramなどで製品専用のアカウントからフォロワーとコミュニケーションを図ることもできます。マンパワー不足により対面営業だけではカバーしきれない顧客に対しても双方向のコミュニケーションを取ることができます。SNSインフルエンサーを活用することで信頼性の高い情報発信をすることで、購買意欲を高めることができます。

広告とSEO

 マスメディアと同様、Web上でも広告による認知獲得と商品紹介ができます。Web上、つまりデジタルマーケティングにおける広告の利点はターゲットを絞り込み、効率よく広告を出すことができる点にあります。ターゲット顧客が好みそうなメディアでの広告掲載や過去に関連キーワードを検索したターゲット顧客に対して製品広告を表示するリターゲティング広告を活用します。また、SEO対策により顧客が製品に効率よくリーチする事が可能です。

 デジタルマーケティングは、現代の中古車販売業界において必要不可欠なツールとなっています。顧客の情報入手方法の変化や購買志向の進化を理解し、それに応じて営業手法をアップデートすることが求められています。デジタルマーケティングを効果的に活用することで、ターゲット顧客にパーソナライズドコンテンツを提供したり、SNSやインフルエンサーマーケティングでブランドの認知を拡大したり、広告とSEOを駆使して顧客の取り込みを強化することが可能となります。デジタルマーケティングをうまく取り入れることで、中古車販売の集客力は飛躍的に向上するでしょう。

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    この記事を書いた人

    石川毅志
    石川毅志
    1983年7月8日生。2007年早稲田大学卒業。伊藤忠商事(株)に入社し、東南アジア・アフリカ向のトレード・事業投資・管理に従事。2013年、自動車メーカーに出向し、販売・アフターセールス部門GMを務める。2019年、common(株)を設立し、代表取締役 CEO就任。BCG, McKinsey, Accenture, NEC, Deloitteなどへの自動車ビジネスコンサルティング実績多数。米国公認会計士全科目合格。