デジタルマーケティングで自動車ディーラーの販売を加速!

デジタルマーケティングで自動車ディーラーの販売を加速!

 自動車ディーラーの歴史は長く、一言で自動車の新車販売と言っても、乗用車と商用車、新規顧客と既存顧客で販売方法が異なります。しかし、いずれの販売方法も従来の成功体験に基づいた対面コミュニケーションが中心になっています。
 お客様との対面コミュニケーションにより、ニーズを拾い、きめ細かな対応をすることは今も昔も重要であることに変わりはありませんが、お客様が情報を入手する方法や購買志向は変化してきており、脈々と続く販売手法にのみ依存しているとお客様のニーズを満たすことができず、競合にお客様が流れていってしまいます。
 この記事では、従来の販売方法に加えて、効果的なデジタルマーケティング戦略を3つ紹介し、自動車ディーラーの新車販売を加速させる方法をお伝えします。

自動車ディーラーの営業方法

 自動車ディーラーの営業方法は商品特性や顧客によっても異なります。これは長い歴史の中で試行錯誤して、対面販売を磨き上げた集大成と言えます。

乗用車と商用車の販売方法を比較

 ここでは、乗用車と商用車の区別を、個人利用か法人利用かで区別します。
乗用車ではプル型営業と呼ばれる方法を取ります。顧客がディーラー店舗に訪問します。退店顧客に対して、用意されたモデル・グレード・オプションを提示します。
 一方、商用車はプッシュ型営業であり、ディーラー店舗を用意せずに、営業マンが顧客のもとに行きます。そこで、事業内容から自動車の用途を確認して、適した仕様を仕立てて提案します。

新規顧客と既存顧客の営業方法を比較

 新規顧客と既存顧客でも営業方法は異なります。
 新規顧客の場合、店舗への来店、商業施設などに仮設店舗を設置して行う販促イベント、広告などから新たに接点を持つことができた顧客に対して、信頼構築から入り、顧客情報を集めていきます。
 一方、既存顧客に対しては、継続的なコミュニケーションを行いながら、車検などの代替えタイミングで下取りを提案していきます。

デジタルマーケティング活用が必須である理由

 自動車ディーラーの営業方法はいずれも顧客や製品特性に合わせて磨き上げた手法であり簡単に取って代わることはありません。しかし、ITを中心とした技術革新により社会・顧客は劇的に変化しており、自動車ディーラーの営業環境にも当然影響があります。自動車や自動車ディーラーは変わらずとも、社会・顧客はものすごいスピードで変化しています。

顧客の情報源の変化

 ここまでスマホが普及する以前の情報源はマスメディアか対面コミュニケーションによるものであり、顧客はクルマの情報入手するためにディーラーの営業マンと話す必要がありました。これはプル型でもプッシュ型でも同じです。 しかし、現在はスマホから仕様・デザイン・口コミなどのあらゆる情報を入手することができます。このとき、デジタルマーケティングを正しく活用することで、飛躍的に営業効率を高め、販売台数を増やすことが可能となります。

購買志向の変化

 EVの登場や自動車保有に対する考え方の変化を知ることも、自動車ディーラーの営業にとって極めて重要です。これらの変化を知るためには、データを活用することが必須です。デジタルマーケティングを活用して、顧客データベースを構築して、顧客属性から購買志向を読み解き、ターゲット顧客に対して適切なマーケティング施策を打つことが可能となります。

効果的な3つのデジタルマーケティング戦略とは

 このように、顧客サービス向上、競合優位の獲得のためにもデジタルマーケティングは必須ツールとなっています。以下ではデジタルマーケティングの3つの戦略を紹介します。

ターゲット顧客とパーソナライズドコンテンツ

 顧客の購買志向は多様化しており、マスメディアの広告のみでは顧客ニーズへの訴求が困難であり、効率的な取組もできません。デジタルマーケティングでは層別された顧客ターゲットに対して訴求することが可能です。さらに、顧客ターゲットにマッチしたコンテンツを選択して提供することで、顧客と質の高いコミュニケーションを取ることができます。デジタルマーケティングを活用して、製品に興味を持ってもらえる可能性が高い層に対して正しく訴求できれば、販売は急増するでしょう。

SNSとインフルエンサーマーケティング

 SNSはブランドの認知拡大にも活用できますが、既存顧客との関係維持やコミュニティづくりも活用できます。TwitterやInstagramなどで製品専用のアカウントからフォロワーとコミュニケーションを図ることもできます。マンパワー不足により対面営業だけではカバーしきれない顧客に対しても双方向のコミュニケーションを取ることができます。 SNSインフルエンサーを活用することで信頼性の高い情報発信をすることで、購買意欲を高めることができます。

広告とSEO

 マスメディアと同様、Web上でも広告による認知獲得と製品紹介ができます。Web上、つまりデジタルマーケティングにおける広告の利点はターゲットを絞り込み、効率よく広告を出すことができる点にあります。ターゲット顧客が好みそうなメディアでの広告掲載や過去に関連キーワードを検索したターゲット顧客に対して製品広告を表示するリターゲティング広告を活用します。また、SEO対策により顧客が製品に効率よくリーチする事が可能です。

 デジタルマーケティングを活用して、新車販売を拡大させることは可能です。しかし、従来のやり方で十分な収益を上げている自動車業界では、まだ新たな取組であるデジタルマーケティングへの投資が進んでいない中、今から始めることで競合優位を取ることができます。また、今後も変わり続けていく顧客に対応するためにも、いまデジタルマーケティングを始めることで3年先、5年先の営業を強化すること繋がります。 自動車ディーラーの新車販売にデジタルマーケティングを取り入れて、新たな自動車ディーラー像を作り、販売拡大を目指しましょう。

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    この記事を書いた人

    石川毅志
    石川毅志
    1983年7月8日生。2007年早稲田大学卒業。伊藤忠商事(株)に入社し、東南アジア・アフリカ向のトレード・事業投資・管理に従事。2013年、自動車メーカーに出向し、販売・アフターセールス部門GMを務める。2019年、common(株)を設立し、代表取締役 CEO就任。BCG, McKinsey, Accenture, NEC, Deloitteなどへの自動車ビジネスコンサルティング実績多数。米国公認会計士全科目合格。