• 石川毅志

【貸金業登録】「松ちゃんファイナンス」についてフィンテック経営者が考えてみた【借金返済】

更新日:2020年6月27日


commonの石川です。


松本人志さんによる「松ちゃんファイナンス」

ダウンタウンの松本人志さんが、

コロナ禍で普段通りの活動ができず、

生活が困窮している後輩芸人に対して、

以下のような条件で貸し付けるとの報道がありました。


一般的な融資環境と比較したら、

言うまでもなく破格の条件ですよね。

・ 貸付金上限:100万円

・ 無利子・無担保

・ 返済期間:5年

ダウンタウンは、最も好きなお笑い芸人です。

学生時代にガキの使い・ごっつええ感じを見てしびれさせてもらったし、

今でも社会情勢に合わせて感度をアップデートしながら、

最前線を走っていることは尊敬します。












お笑い芸人としてのダウンタウンの話をしたら、

キリがなくなってしまうので、ここまでにするとして、

「松ちゃんファイナンス」について、考えていきます。

「松ちゃんファイナンス」について、

松本人志さんの(これまでの功績で獲得した)

財力を背景にした善意に基づくことを疑いようはありません。


ここで、個人の売名などという小手先の利益を狙っている訳がありません。

貸倒率(※貸したお金が返ってこない割合)が高いと

予想される貸付に対して、それを上回る売名による

金銭的メリットが考えられないですし。

とはいえ、「お金を貸す」には気をつけるべき事が。。。

この善意に対して、松本人志さんサイドが留意するべきこととして、

以下2点が考えられます。

一つは、「松ちゃんファイナンス」が、金融庁が監督する貸金業法

(※お金の貸借りにあたり、主に借りる人を保護する目的に作られた法律)

の定めるところの、業(ぎょう)に当たるかという点です。


業とは、事業として貸金を行うことであり、

その為には、国または都道府県知事への登録が必要なるというものです。

登録なく、業として貸金をすると善意でも起訴される可能性があります。

「金融庁の考え方」

https://www.fsa.go.jp/news/25/kinyu/20140318-1/01.pdf)によると、

「反復継続して、社会通念上、事業の遂行とみることができる程度」

とあります。


これを回避するために、金銭消費貸借契約(※お金の貸借りの契約)で、

反復で行わないことと事業としての貸付でないことを明記するなどの

法律面での準備が必要でしょう。


この点は、所属事務所とも相談して、

一流の弁護士と協議をするでしょうから、あまり心配していません。

問題は次だと思います。

借り入れをした後輩芸人が返済に困ったときの救済策を

準備しておくことです。


松本人志さんは、本心から貸倒上等でプロジェクトを

開始していることだと思います。


しかし、「松ちゃんファイナンス」から借り入れをした

若い芸人が返済に詰まった時に、簡単に踏み倒せません。つ


まり、「偉大な先輩である松本人志さんの信頼を裏切れば、

芸人界で生きていけないのではないか」という恐怖から、


追い詰められてしまい、常軌を逸した行動を起こしてしまう事態を、

契約という入口とデフォルト(※返済ができなくなること)時の

救済策という出口の両面で準備しておくことだと思います。

例えば、貸付期間中に、芸人として活動・返済計画の作成・モニタリングして、

返済しながら、芸人としての道筋も付けられるような、

プログラムを用意したり、デフォルトに陥ったときの窓口を用意するなどは

しっかり準備するべきことだと思います。

それと、「松ちゃんファイナンス」については、

上記条件に記載のない条件というか、ユニークな審査があるようです。

それは、「おもろいヤツ」でなければならないということです。


おそらく返済という出口に対する信用を「おもろさ」

で測れないと思いますが(ここに相関を見出せたらすごく面白いけど!)、

入り口の貸付に値するかをこの審査で判断するのだと思います。


これにより、今おもろい奴がしっかり残り、

おもろくないヤツを振り落として、

業界全体をふるいに掛けることも狙っているのかもしれません。

個人的には、今オモロなくて、審査に落ちても、

一念発起して、お笑い以外の食い扶持をつかみながら、

お笑いの努力をして、将来また、

たくさんの人を笑わせてくれるような人が増えてくれたら良いと思います。

それにしても、また、ごっつみたいなぁ。

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