• 石川毅志

【契約書の作り方】契約書に必要な事項【誤解あるある】

commonの石川です。

“お金の貸し借りの契約をするのだけど、法律って難しくて、
何を書いて良くて、書いちゃいけないかわからない!”

日本テレビの「行列ができる法律相談所」を見ていても思うのですが、


あらゆるパターンを想定して、

可能な限り解釈のブレをなくすように定められているはずの法律でも、

弁護士の間で見解が180度異なっている事がある事がしばしば

あるのを見て、法律って難しいなぁとつくづく思います。

今回は、お金の貸し借りの契約書(金銭消費貸借契約)を作る時、

文書の中身で注意するべきことについてお話します。


契約書に最低限必要な情報

金銭消費貸借契約に最低限記載するべき内容は、以下4点です。


  1. 貸主の情報

  2. 借主の情報

  3. 貸し付けた日

  4. 貸し借りする金額

返済日は?利息は?

もちろん、記載するべきですが、契約書として成立させる為に

不可欠でないとされており、

お金の返す日の記載がない場合、

「相当な期間を定めて、いつでも催告できる」となされています。

つまり、貸し手は、借り手が返済の準備ができるだけの期間を

置けばいつでも返済の要求ができると言う事です。


「準備ができるだけの期間」は1週間前後であると考えられて

います(諸説あり!)。


利息をとる旨の記載がない場合は、

無利息の取引となり、利息をとる事ができません。


一方、利息をとることは確認しているが、

具体的な利率を記載していない場合、

民事法定利率の3%が設定されると言う規定があります。

(2020年4月の改正民法で5%から3%に引き下げられました)


しかし、やはり、返済方法、損害遅延金、連帯保証なども含めて、

将来のトラブルを可能な限り想定して、リスクヘッジとして、

契約書に落とし込んでおくべきでしょう。


誤解のパターン

それでは、貸し借りの条件を記載する時の書き方で、

誤解しやすい点を考えてみます。


1) 誠実に協議すること

  金銭消費貸借契約に関わらず、色々な契約書で見られる、

  本契約に具体的に定めのない事項につき疑義を生じた際、
  誠意を持って協議し解決に努めるもの

  と言う一節ですが、

  裁判を通じて結論を出さないと言っており、

  法的には無意味なものとなります。


  そもそも契約は、生じそうな疑義を予め想定して、

  約束事に落とし込むものなので、「問題起きたら

  話し合いましょう」は問題の先送りに過ぎないのです。


2) 得べかりし利益

  金銭消費貸借の場合、借り手の返済遅延により、

  貸し手が本来返済された資金を元手に得られたはずの

  利益を損害賠償請求で取り立てる事が可能です。


  それだけではなく、借り手が、期日前返済した際、

  2020年の改正民法では前倒しで返済した分の利息の控除

  (中間利息控除)が明文化されました。


  例えば
  100万円を金利3%で1年間借りた時
  
  <期日通りの返済の場合の返済額>
  100万円(元本)+ 3万円 (金利)= 103万円

  となりますが、中間利息を控除すると

  <半年予定を早めた場合の返済額>
  100万円 + 3万円 - 1.5万円(中間利息控除)= 101.5万円

  となります。

  少し細かく言うと、中間利息控除の利率は、特別に取り決め

  されない限り、法定利率の3%が適用されます。


3) 「等」の表記

  貸し手が借り手の債権を第三者に売却する「等」の行為を
  禁止する

  と言う記載があった場合、

  「等」が何を指しているか曖昧です。

  貸し手が、借り手の債権を担保にお金を借りることが

  可能でしょうか?

  ケースバイケースになるでしょうが、「等」と言う

  記載は契約内容としては何も言っていないのと同じです。


  契約時に想定できる問題は、

  「等」などの記載で手間を惜しまずに、

  記載しきるべきでしょう。


正しく契約書を作るには

正しく契約書を作成するには、

一番は、法律のプロである弁護士に作成してもらう事です。


その際には、契約当事者で合意した内容をきっちり

契約書に落とし込んでもらえるように相談しましょう。


シンプルな取引であれば、

書店でひな形やweb上のひな形を購入することで

コストを抑える事ができます。


【本当に使えるの?】契約書のひな形【メリット・デメリット】


ただし、ひな形を利用する時にも、

上記の表現の意味合いや原則を理解した上で、

加筆・修正するべきでしょう。

35回の閲覧0件のコメント