• 石川毅志

【企業研究】freee【Googler創業日本のユニコーン】


commonの石川です。


ユニコーン企業の
freeeってどんな会社?

ユニコーン企業とは

ベンチャー業界で

たびたび耳にする言葉で、

簡単に言うと、

未上場の段階で

1000億円以上の企業価値が

ついている企業のことです。


日本では、

Preferred Networks、

スマートニュース、

がユニコーン企業の代表格で、

上場前は、

LINEやメルカリも

ユニコーン企業でした。

今回の企業研究の対象となる

freeeも

2019年12月に

マザーズに上場する前は

期待のユニコーン企業として

有名でした。


期待通り、

上場初値換算で、

1600億円を超える企業価値となり、

現在も

株価は伸びており、

2500億円以上の

企業価値になっています。


freeeのサービス

freeeは何をしている

企業かと言うと、

SaaS型クラウド会計ソフトの

freeeを開発・運営している

フィンテック 企業です。


よりわかりやすく言うと、

中小企業の

会計処理・決算手続きを

簡単に行えるような

サービスを

インターネット上で提供している

企業です。


祖業は、

会計ソフトですが、

そこから派生して、

会社設立に必要な事務を

サポートする

「会社設立freee」、

労務・給与管理を行う

「人事労務freee」を

リリースして、

会計周辺のニーズを

取り込んで行っています。


顧客層は、

経理システムを自社で

抱えることができない、

また、

経理専門人員を採用できないような

中小・零細企業です。


創業者の実家も

自営業であり、

企業のミッションとしても、

「スモールビジネスを、

世界の主役に」

とあり、

中小・零細企業向けの

事業支援を

事業の中心に置いています。


freeeの財務

1. 収益性


売上は69億円あり、

売上総利益は53億円です。


売上総利益率は77%程度であり、

SaaS企業としても

80%近い数字を出しているので、

売上総利益までの構造は良いと思います。


営業利益については、

約▲27億円の赤字となっています。

これは、

69億円の売上に対して

数字的にはかなり大きな赤字であると

言わざるを得ません。


スタートアップが

初期段階で

事業拡大(スケール)するために、

赤字決算覚悟で、

費用を先行させて、

将来、

急成長する

いわゆるJカーブ戦略を

取っているのでしょうが、

30億円近いビハインドがあり、

仮に、

経費が今期程度に抑制できたとしても、

1.5倍の売上がないと黒地浮上しません。


経費が嵩んだ要因として

挙げられている

開発費用や顧客開拓コストを

一顧客あたりどの程度に収めていくか、

戦略的な取り組みが必要です。


2. 成長性


成長性は素晴らしいです。


過去3年の売上は150%以上で

成長してます。


売上総利益については、

70~80%を維持しており、

売上の成長に伴い、

伸びています。

売上総利益の構造を意識して、

80%前後を維持していくことが

重要なポイントでしょう。


freeeの成長性を見る上で

最も重要なポイントは

一顧客あたり売上(ARPU)が

着実に伸びている点です。


3. 効率

赤字決算である以上

効率性を図ることは難しいのですが、

上場以降、

BSはグンっと

大きくなっています。


資金調達は順調なようで、

潤沢な現金を保有しています。


一部を

ソフトウェアや

その他の無形固定資産に

変えていますが、

調達した現金の多くは、

経費として使用する予定なのでしょう。

(来期も▲20億円以上の赤字計画です)


4. 健全性


短期の資金繰りを示す

流動比率については、

470%となり、

一般的に200%あれば

十分とされる基準値を

大きく上回っています。

自己資本と負債の

バランスを見る

DERも0.25倍であり、

負債比率は少ないです。

以上から、

「スピード感を持って成長している

一方、

経費先行で赤字経営が続いていおり、

この赤字を

将来を期待する投資家から資金を

集めて

経営資金に回している

典型的な

スタートアップ型財務」

といことがわかります。


freeeの将来

freeeの将来について、

考察してみたいと思います。


freeeの強みは

中小零細企業100万社以上の

会計データを持っている

ことです。


ミッションとして掲げている以上、

今後も、

中小・零細企業をエンパワーメント

していく方針は

変わらないでしょう。


日本の

中小・零細事業が

300万社で推移していることから、

既にシェア33%を獲得しており、

強力な競合もおり、

スイッチングコストが大きいサービス

であることから、

ここから大きくシェアを伸ばすことは

難しいと思います。


そのため、

潜在層を取り込みつつ、

既存客あたりの売上を増やしていく

ことが必要であり、

そのため、

会計freeeだけを利用している

ユーザーを

人事労務freeeに呼び込み・

囲い込むことをしていくものと思います。


さらに、

会計データから

企業の資金繰りがわかるので、

貸付やファクタリングなどの

企業の資金繰り支援サービスに

力を入れていくものと

思います。

(やはり、金融が儲かります!)


まとめ

freeeは

日本を代表する

成長ベンチャー企業です。


事業内容は、

中小・零細企業向けの

クラウド会計ソフトや

人事労務管理ソフトの

開発・運営です。

財務としては、

典型的なベンチャー型で、

高成長ながら

戦略的赤字が続いており、

それを投資家の資金で

賄いながら

回している状況です。

将来は、

会計データを利用して、

中小・零細企業の

バックオフィス業務の

周辺事業に拡張する、

もしくは、

金融事業に注力していく

ものと思います。